大人の発達障害(ADHD)の、あまり知られていない先延ばしの症状について
おっす、おら佐山。
今回は、佐山が今一番悩まされている、
「あしたから頑張る」でお馴染の先延ばしの症状とADHDの関連について
紹介します。
今回はあくまで、先延ばしの症状についてや、脳のメカニズムなどの
解説となります。
改善策などについてはまた別の記事でそのうち解説しようと思います。
記事更新が3ヶ月ぶりなのは、この記事で先延ばしの症状について語るための布石だったのです。(よし、ばれてない、記事を書くことが純粋に面倒な時期に直面していたことは絶対ばれてない)
ADHDの 「先延ばし傾向・計画性が無い」の症状とは
ADHDという障害が注目されつつある昨今、その代表的な症状として一般的に知られているのが、
忘れっぽい、注意力が散漫するといった不注意の症状や、
じっとしていられない、無意識に手足を動かしてしまうといった多動性の症状。
攻撃的な発言や行動をとってしまうといった衝動性の症状が主にインターネット
などで調べると紹介しているサイトが多い印象があります。
しかし、実はADHDの第4の症状としてあまり知られていないのが、
今回のテーマでもある、先延ばし・回避傾向の症状です。
先延「アイアムダークホース」
明日やればいいや、という考え方にADHDの人は極端に陥りがちなのです。
そこで今回はTEDにて、
「先延ばし魔の頭の中はどうなっているか」
というテーマで、先延ばしする人の脳のメカニズムを
わかりやすく、面白くプレゼンテーションを行ったティムアーバン氏、
ADHDと診断されながらも20歳で3つの会社を立ち上げ、
少しだけ専門的な観点で、
先延ばしする人の脳のメカニズムを解説しているヴィク・ニフィー氏、
この両名の言葉を引用しながら先延ばしの症状について紹介していきます。
ティムアーバン氏が解説する、先延ばし魔の脳内メカニズム
ティムアーバン氏のTEDプレゼンテーション
ティムアーバンしはTEDのプレゼンテーションの中で、
ある画像を紹介する際に、まずこう言いました。
ティム「物事を先延ばしにする人と、そうでない人とでは脳に
何か大きな違いがあるはずだと私は思いました。」
佐「そうだ、そうに違いない」
ティム「そこで確認するため私は自分の脳と、先延ばしにしない人の脳のMRI
を取ってくれる機関を見つけ、比較してみる事にしました。」
佐「すばらしい…」
ティム「今日はその結果をここに持ってきています」
佐「!?」
ティム「よく見てくださいね。その違いは、脳の専門家でもなくては、
もしかしたらわかりずらい違いかも知れませんので」
佐「これは絶対専門的でハイレベルなプレゼンになる。この比較結果はきっと、情報を発信する者の端くれとして、しっかり最低限の専門知識を学んだ上で拝見すべきだな。待ってろティム…(動画即閉じ)」
~1週間後~
佐「ふっふっふ。前頭前皮質の辺りがかゆいな、が口癖になるくらいには勉強したぞ。さあ、かかってこいティム!(動画早送りぽちっ)」
ティム「よく見てくださいね。その違いは、脳の専門家でもなくては、
もしかしたらわかりずらい違いかも知れませんので。」
佐「さあ来い!!」
ティム「ではまず、先延ばしにしない人の脳がこちらです」
佐「…」
佐「……そ、そうだ。メインは先延ばしにする人の脳だ。大丈夫、今の佐山の知識なら理解出来るはずだ!」
ティム「次に、先延ばしにしがちな人の脳内がこちらです」
佐「…」
その時佐山は思うのでした。
英語も勉強しとけばよかった!!!!と。
完
それでは本題の解説に戻ります。
ティムアーバン氏によると人の脳の中には、
理性の舵を取る、「理性的意思決定者」が存在するというイメージらしいです。
それに対し、先延ばしにしがちな人の脳では、
その横に「すぐにご褒美を欲しがるおサル」が共存しているイメージです。
理性的意思決定者の、「少し仕事しよう」というような生産的な意思決定が気に入らないおサルは舵を奪い取り、今日は一日中YOUTUBEを見るから今日は仕事をする暇がないよ!と理性的意思決定者を追いやるのです。
おサルさんがやりたいことの基準は単純で、
ラクで楽しいことです。
しかし人間には理性的に考え行動するという側面があり、
おサルさんと対立するのです。
その対立の結果、ラクで楽しいことに流れてしまうのが
先延ばし魔の大きな特徴とティムアーバン氏は仰っています。
面白くてわかりやすいプレゼンテーションになっていたので、
今回冒頭の一部しか紹介していないので、
ぜひ皆さんも一度引用元の動画を視聴してみてください。
ヴィク・ニフィー氏が解説する、先延ばしにする脳のしくみ
ヴィク・ニフィー氏の講演
ADHDと診断されているヴィク・ニフィー氏は、先延ばしをする脳のしくみについて、
ティムアーバン氏が解説した「理性的意思決定者」と「すぐにご褒美を欲しがるサル」の対立について、「前頭前皮質」と「大脳辺縁系」という具体的な脳の部位を用いて同じ
説明をしています。
前頭前皮質というのが、「君は今宿題をすべきだ」と働きかける役割を担っています。
それに対し、「今日はYOUTUBEを見よう」と誘惑するおサルさんの正体が、
大脳辺縁系による脳の働きだったのです。
そしてヴィク・ニフィー氏は、なぜいつもこの対立の勝者がおサルさん(大脳辺縁系)
になってしまうのかについても解説しています。
その原因が、偏桃体と呼ばれる恐れや不安、逃走反応を司る部分にあるとのことです。
例えば宿題をする時、早くから時間をかけて取り組むことで、当然質が高くなることを我々は理解しています。
しかし作業が複雑になるほど、能力を測られてしまう作業になるほど、
失敗することに恐怖感を無意識に感じ、「一夜漬けだから評価されなくても仕方ない」
と言い訳をするために先延ばしにするのです。
やらない事で、完璧主義者の見栄を守ろうとしているのかもしれませんね。
ADHDは脳の発達が遅れている?
アメリカ国立精神衛生研究所の研究によると、ADHD(注意欠陥多動性障害)の子供では、そうでない子供に比べて脳の高度の判断をする部分の成長が3年遅れているという研究結果が2007年に発表されています。
その中でも特に、発達の遅れが目立つ部分があるとのことです。
それが、思考、注意、計画にかかわる脳の中枢である前頭前野皮質なのだそうです。
アメリカ国立精神衛生研究所~ADHDは脳の遅れ~
今回紹介した両名の解説と、ADHDの人が物事を先延ばしにしてしまいがちな事が、なんだか繋がってくる研究結果かなと思いました。
佐山もこの先延ばしの症状で、生活費を滞納してしまったり、炊事や洗濯、清掃といった家事をなかなか行えなくなったり、ブログを更新したいと思いつつもつい先延ばしに
してしまったりと、
なかなか改善策が見つからず苦しんでいます。
コンサータやサプリメントも、不注意の症状には効果を感じていますが、
この先延ばしの症状に対しては全く効果を感じていないのが現状です。
今回は先延ばしの症状についての解説にとどまりましたが、
自分でも先延ばしの症状に対しての改善策を模索し、
別記事で紹介出来るようもがいている所です。
先延ばしの症状に対して効果的な改善策などがあれば、
是非コメントなどをして頂きたい佐山なのでした。
追記:2018/1/4 先延ばしの改善策に関する記事を更新しました!