大人のADHDがブログを開設して1年半。情報発信する発達障害当事者が増えてほしい
おす、おら佐山。
今日は佐山がこのブログを開設してもうすぐ1年半が経つので、このブログをやっていて良かったことなどを簡単に紹介してみたいと思います。
少しでもブログを始める発達障害者さんが増えてくれるといいな。
本題に入る前に最近あったことを報告します。
うん、たまにはこんな感じの気軽な内容もいいはずだ、うん。
最近お金がないくせにちょっとお洒落なジャケットを購入してしまいました。
ある朝、その新品のジャケットの袖に手を通し、いつもよりワンオクターブ高めな気持ちで職場に向かいました。
新しい服を着ていると、ほとんどの人がいつもと変わらない視線でこちらを見ているにも関わらず、
お、ちょっと見られてるんじゃないか、と少しだけドキドキして楽しいですよね。
すると、いつもはほとんど会話もしたことが無い可愛いあの子がこちらをチラチラ見ている気がしました。
佐(いや落ち着け。ちょっとお洒落でおニューなジャケットを着たくらいでこんなすぐに効果があるわけない。勘違いさ。もう一度あの子の視線をよく確認するんだ…チラっ)
女子「チラチラチラチラチラチラ」
佐(見てるぅ!すごいチラチラ見てるぅ!むしろチラチラ言ってるぅ!)
すると、その子は心なしか頬をさりげないチークの化粧のように可愛く染め、
こちらに向かってテクテク歩いてきました。
女子「あの、佐山さん」
佐「…なんでしょう?(安心してください、いかにも今あなたの存在に気がつきましたよ感は演出しておきました)」
女子「これっ」
恥ずかしそうに差し出した右手にはなにやらメモ書きのような紙切れが握られていました。
困惑しつつもその紙切れを受け取ると、シャンプーのような甘い香りだけをかすかに残しただけで、彼女は足早に去っていきました。
佐(いえす!いえす!この紙切れには愛の告白とまではいかなくても、きっと連絡先が記されているのだろう!はい!ブログに書くこと決定!たまには自慢してやる!)
そうして受け取った紙切れを、佐山は食入るように確認しました。
そこにはただ一文で、丸みを少し帯びた乙女の筆圧でこう記されていたのです。
「多分ジャケットの裏表が反対です」
佐山は首の後ろに手をまわし、あのたまにかゆくなるぴらぴらした部分が外側でぴらぴらしていることを確認したのでした。
外側についてるならかゆくないね!ははは!
そのまま佐山は何事もなかったかのようにジャケットを脱ぎ、何事もなかったかのように正しく着なおしました。
そして机の上のお茶を一口飲み、呼吸を整え、心の中である決心をつぶやいたのでした。
佐(これはブログに書かなきゃ…)
佐山がブログを始めた理由
佐山がブログを始めた理由などは、
アクセス数1日300アクセス突破!ブログ運営5ヶ月12記事で意識した事 - ちょっとおかしな生きかた
の記事でも紹介させて頂きました。
おおまかにいうと理由は2つで、1つはADHDに関する記事を自分の力で書くことで自分が生まれもったADHDという特性を理解するきっかけになるかなと思ったからです。
そしてもう1つが、ADHD当事者のブログ自体が少ないなと感じたからです。
上の記事でも詳しく書きましたが、ADHD当事者のブログが少ないため、自分の個性を表現することで比較的容易に他のブログと差別化でき、Googleなどの検索エンジンからのアクセス流入が見込めると思いました。
せっかくやるからには沢山の人にこのブログを見てもらいたいですからね。
思惑通り、こまめに記事更新をすることが苦手な佐山でも、少ない記事数で最低限のアクセス数を安定して稼ぐことが出来ています。
ADHDなど発達障害に関するジャンルは、需要がありながらも母数が少ないため、
ブログ初心者にとっても決して難しいジャンルではないと考えています。
ブログをやっていて良かったこと
ブログをやっていて良かったことは、ADHDに関する知識が身についたりなど沢山ありますが、
一番良かったことは共感が得られることだと佐山は個人的に感じています。
前回、
ADHDの僕は家族を裏切り続けて生きている。ごめんなさいが言えない - ちょっとおかしな生きかた
の記事で人生最大級の失敗をした佐山は、そのショックを紛らわすべく衝動で殴り書きのような記事を更新しました。
「書く」だけでも気持ちが少し楽になりますし、何より皆様から頂いたコメントに佐山は救われました。
自分もよく分かる、誰かに相談したほうが良い、佐山のブログを楽しみにしてくれている、
そういった共感を自分たちの体験談と交えて表現してくださり、とてもやさしく佐山の傷口におちてきてくれたのです。
この記事に限らず沢山のコメントを頂いたり、先日設置した問い合わせフォームにも初めて、「こんな仕事がお勧めだよ!」といった内容の問い合わせを頂いたりして、
佐山は、発達障害という問題に必要なのは改めて、解決策と共感なのだと個人的に感じることが出来ました。
完治が難しい発達障害という問題に立ち向かうときこそ、そういったコメントのような些細な共感が、不思議とまた一歩前進できる力になる気がします。
返信などは苦手ですがしっかり全部コメントはチェックしてますよ。うれしくて今月なんて初めて1ヶ月で3記事も更新できました。
そしてそれと同時に佐山が感じたのが、もっとこの人たちの話を聞きたい!共感してもらうだけじゃなく自分も共感してあげたい!ということです。
今回はたまたま佐山が細々とやっているこのブログに行き着き、少しでも何かの足しになってくれれば幸いですが、ADHDに限らずそういった当事者の体験談が聞けるブログが増えてくれればいいなと思います。
インターネットが普及している今だからこそ、こういった障害や、リアルでは中々人に打ち明けられないコンプレックス、悩みに共感しあい、お互いがお互いを救い合えるチャンスだと佐山は考えています。
少なくとも佐山は読者の皆様の何気ないコメントに救われています。
ブログの開設なんて本当に簡単です、デザインとかも誰かが公開してくれているコードをコピペして所定の位置に貼り付けるだけで簡単にそれっぽくなるんです。
どんな記事を書いたら良いか分からなければ一緒に悩めるブログ友達も出来たらいいです。
そして、ADHDで今一番苦しんでいるのは、ADHDという特性の存在自体を知らずに苦しんでいるADHD当事者の方々ではないかと佐山は考えます。
自分もごく普通の学生生活を特に大きな不自由なく過ごしたあと、社会にでて失敗続きのドン底に陥っていた時期が一番辛かったです。
ADHDを受け入れるかどうかで悩むのと、自分の特性の得体の知れなさを感じつつ他の人が当たり前に出来ることで失敗し続けて悩むのとでは大きく違ってきます。
佐山も仕事で失敗し、インターネットでADHDという発達障害を知り、医師にADHDと診断されたとき、まず最初にホッとしてしまったのです。
へー薬もあるんだ、同じジャンルの人がいるんだ、こういったことに気をつければいいんだ、自分は悪くないんだ、と、
苦しみ彷徨い続けた過去のストレスを全てぶつけるように一旦全部ADHDのせいにしたりしました。
小学生くらいのときに、あなたはADHDだと申告されても受け入れられなくても、失敗を沢山した大人になった今だからこそ、ADHDという逃げ道を欲している人はきっと沢山いるのではないでしょうか。
ADHDに限らず発達障害当事者の声を必要とするかどうかも選択肢にあげられていない人たちのために、ぜひ皆様の声を様々な形で発信し続けて欲しいなと個人的に思います。
佐山はこのブログで、困難から逃げ続けることの恥ずかしさも、大変さも、焦りも、工夫も、楽しさも、ラクさも、出来るだけ包み隠さず感じたことを表現したいです。
同じように悩む発達障害当事者の人生の選択肢に、ささやかにでも、綺麗な色じゃなくても、何か1つでも、彩りを与えられることを目標にこれからもブログ更新頑張ります。
最近は何か失敗すると、「お、これはどう文章で表現したら面白いかな」と考えてしまう自分が案外好きです。
皆さんもかっこいいジャケットを裏表反対に着てしまったときに備えて、
ぜひブログを始めてみてはいかがでしょうか。
2018/4/7更新:ADHDに関する体験談を募集しております。詳細はこちらの記事でご確認ください。
ADHDに関する体験談を募集します。あなたの人生を記事にして伝えてみませんか? - ちょっとおかしな生きかた