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大人の発達障害あるある?③発達障害者が困難を感じるスポーツランキング

おす、おら佐山。

 

 

今回も論文のデータを基にしたランキングシリーズ第3弾。

 

前回のランキングでは、発達障害者が身体の動かしづらさを感じる部位について紹介しましたが、

 

今回はそこからもう一歩発展し、各種スポーツにどのような困難が生じるのかをランキング形式でご紹介します。

 

上位5位の困難なスポーツと、各スポーツで回答が多かった困難な理由・支援ニーズも参考にしてください。

 

私は運動自体はそこそこ得意で、体育などでも楽しむ余裕がありましたが、

 

器用貧乏というやつで、部活になると準レギュラーどまりでした。

 

 

 

参考論文

発達障害の本人調査からみた発達障害が有するスポーツの困難・ニーズ

 

高橋智ほか

 

 

発達障害の児童生徒には体育・スポーツがきわめて 苦手であり,体育の授業に参加できなかったり,体育 実技がうまくできないために中傷・いじめの対象にな ることもある。

 (省略)

本研究では発達障害の 本人への調査を通して,本人がスポーツにおいてどの ような困難・ニーズをもっているのかを検討し,彼ら が求めている支援を具体的に明らかにすることを目的 とする。

 

 

 

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たかだが授業の1つですが、特に思春期の学生にとってはつらい、恥ずかしい、中傷されるかもしれない大事な課題であるといえます。

 

そしてそういった場面は、大人になってからも形を変えて様々な困難を生み出すのです。

 

調査対象

中学生発達障害者当事者(もしくはその疑いがある)60名

内訳:

アスペルガー症候群・高機能自閉症・特定不能の広汎性発達障害14名、LD4名、自閉症10名・ADHD4名、知的障害7名、いずれか2つ以上重複5名・その他4名、不明12名

 

今回もADHD患者についてというよりは、発達障害全般を対象としたデータですのでご了承ください。

 

調査項目

 調査内容はスポーツ(スポーツ全般,ウォーキング とジョギング,ハイキング,サイクリング,ドッヂ ボール,バスケットボール,サッカー,野球,バレー ボール,テニス,卓球,バドミントン,水泳,陸上, 器械運動,ダンス,武道,ウインタースポーツ,ボー リング)の困難と支援ニーズに関してである。調査票 は筆者らが発達障害本人の手記をふまえて作成した 「スポーツ困難に関するチェックリスト」「スポーツ ニーズに関するチェックリスト」(文末の資料参照)を 用いた。

 

調査期間は2008年のデータのようです。

毎度のことですが、とても濃密な内容をかなり簡易的に紹介させていただいています。

 

詳しくこの論文を拝見したいという方はインターネットで検索してください。

 

それでは困難が多いと発達障害当事者たちが回答数順のランキングに参ります。

 

 

発達障害者が困難を感じるスポーツランキング

 

第5位 ダンス

え、一見面白そうジャン!とか思いつつも、私の学校では男子が柔道、女子がダンスだったため、

 

実は佐山は一度も踊ったことがありません。

 

それではダンスをやる際に、困難であると回答された小項目をいくつか紹介します。

 

 

困難を感じる点

 

・ダンスの中で方向やスピードを変えるのが苦手

 

・決められた踊りをすることが出来ない

 

・手を握られるのが苦手

 

など

 

続いて当事者が回答した、ダンスに対してどのような支援を必要としているかをいくつか紹介します。

 

 

支援ニーズ

 

・音楽に合わせて踊ることが出来ないので、音楽なしで踊りたい

 

・決められた踊りが出来ないので、自由に躍らせて欲しい

 

・ダンスの中で方向やスピードが変わるタイミングは、事前に細かく教えて欲しい

 

など

 

 

未経験ですが、先生の見本を模倣して、すぐ皆が見ている前で踊って、周りと動きを合わせて…

 

って想像しただけで佐山には向いてません。

 

ダンスは2012年から中学校の体育で必修化したそうです。

 

目的は、仲間とのコミュニケーションの一環。

 

論文では触れてませんが、実は運動神経うんぬんの前に、主体的に話し合って質問して、と、こういった部分で困難を感じている方も多いのではないでしょうか。

 

昨今はニコニコ動画やYOUTUBEなどで「踊ってみた」という投稿動画などが若者に人気ですが、

 

主体的に興味を持って取り組む「踊ってみた」と、授業の一環で行うダンスとでは全くの別物というわけですね。

 

第4位 器械運動

で、でたー!

 

佐山が苦手だったやーつ!

 

佐「倒立前転します!」

先生「テストはじめ!」

佐「しゅたたたた!」

一同「な、なんて助走だ…」

佐「くるりんぱ!」

先生「それただの前転やないかーい!」

佐「てへ」

一同「あははははは」

 

 

 

 

 

 

 

 

なんて暖かい空気に包まれるかぼけ!

 

佐「くるりんぱ!」

一同「あっ…」

先生「はあ…」

 

で現実は終わりじゃーい!

 

 

困難な点

 

・鉄棒でぐるぐる回ったりする運動が苦手

 

・跳び箱で助走をとっても踏み切りで減速しジャンプ前で止まってしまう

 

・マット運動では真っ直ぐ回ることが出来ず横にそれてしまう

 

など

 

 

支援ニーズ

 

・鉄棒でくるくる回ったりする運動が苦手なので、そのことを理解してほしい

 

・跳び箱でジャンプして手を突くときに力が入らず飛び越えることが出来ないので体を支えて欲しい

 

など

 

 

 

基本的には健常者で苦手な方でもこのような支援を望むと思います。

 

ただやっぱり、それでも理解してもらえたらどんなに気持ちが楽になることか。

 

常にそんな気持ちと闘っています。

 

 

 

第3位 バレーボール

遂に球技がきましたね。

 

佐山も苦手です。

 

だって背が低いか(ry

 

 

困難な点

 

・スパイクやジャンプをするタイミングがつかめない

 

・ジャンプしながらスパイクしたりブロックをしたりできない

 

・スパイクやサーブをするときに手にボールが当たらない

 

 

 

支援ニーズ

 

・ジャンプやブロックのタイミングについて特に丁寧に指導して欲しい

 

・ボールを目で追うのが苦手で途中で見失ってしまうので、常にボールの位置を教えてほしい

 

など

 

 

 

跳び箱の踏み切りやダンスもそうですが、次の動作へのタイミングをつかむことが難しいのです。

 

発達障害者は視覚能力が~とか調べれば色々出てきそうですが、ADHDの佐山の理由はとてもシンプル。

 

 

 

 

タイミングの事だけに集中していては成りたたないから。

 

 

 

第2位 サッカー

 

大人気のサッカー!

 

佐山は割と好きなスポーツでした。

 

 

困難な点

 

・ボールを自分の思い通りの方向へ蹴る事が難しい

 

・ヘディングや蹴る動作のタイミングを正しくはかることが出来ない

 

・相手が迫ってくるのを素早い動作で交わすことができない

 

・速度を絶えず変えて走るのが苦手である

 

・頭にボールを当てるヘディングが怖い

 

など

 

 

支援ニーズ

 

・自分のペースで走りたい

 

・ヘディングやジャンプするタイミングを味方などに教えてもらいたい

 

・蹴る動作のタイミングを計るために、じっくり蹴らせて欲しい

 

・ボールに届くために飛び上がることが苦手なので、ボールが地面につくまで待って欲しい

 

など

 

 

球技は基本的に自分の事と並行して、味方との連携は必須です。

 

ボールはどこにあるのか、自分は上手にパスを出すためにどう足をボールにぶつける必要があるのか、味方はどこにいるのか

 

連帯責任とか味方にまで迷惑がかかるとかいうチームプレイのデメリットより、

 

チームプレイの「協力出来る」というメリットが存分に活かされるような環境で授業出来たらなあ

 

 

第1位 ドッヂボール

誰だよこんな球技考えたやつ!

 

これは発達障害に関わらず堂々の1位ですようん。

 

こえーよ!逃げ足は早いよ!専属外野決めでいつも即挙手だよ!

 

大嫌いです。

 

 

~内野にて~

 

A「おら!」

佐「あだ!(顔面とかもうやだ…)

 

友「大丈夫か?」

佐「へ、平気平気(うひょー外野だ外野!)」

 

友「先生!顔面だからセーフですよ今の!」

佐「え?」

 

一同「そーだそーだ!」

佐「やめろおおおおおおおおおお!」

 

 

 

先生「セーフ」

佐「はい」

 

 

~外野にて~

 

佐(やっと外野になれたぜ、その代償でつき指なら安いもんだ)

友「佐山いったぞー!」

 

佐「え、あ(取っちまったー!)」

友「いけー!」

 

佐「落ち着くんだ!パスでつなぐぞ!(万一1人アウトにして地獄の内野生活に逆もどりなんてごめんだ!!!)」

 

A「おら、逃げんのかこいよ顔面やろう」

佐「…あ?」

 

A「お前の球なんてこの距離からでもキャッチしてやるぜ」

佐「………顔面の恨みー!!!」

一同「いけー!!」

 

佐「おらー!!」

 

ドスっ

 

A「!?うっ…」

佐(取られたか…!?)

 

 

 

 

 

 

ポロっ

 

 

 

 

 

 

 

審「………A君!アウト!」

 

 

 

 

 

 

佐「う、うおおおおおおおおお!みたかああああああああ!」

一同「ワああああああああ!」

 

A「ふふふ、やられたぜ佐山、あんな球投げれるとはな」

佐「なーに、お前のボールもしびれたぜ」

 

佐「スッ(手を差し出す)」

A「佐山…」

 

ガシっ

 

一同(ぱちぱちぱちぱち!)

 

 

先生「佐山…よくやった。つき指もまだ痛むだろうに」

佐「先生…」

 

 

先生「佐山!!」

佐「先生!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先生「内野に戻って良いぞ!」

 

佐「はい!!!…あ」

 

 

 

一同「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 

 

 

 

何がしびれたぜだよ畜生!痺れてるのは顔面の後遺症だろうがああああ!

 

 

あまりの嫌いさに大幅に脱線しましたすみません。

 

 

困難な点

 

・速いスピードで真っ直ぐ飛んでくるのが怖い

 

・動きながら弾むボールを取ることができない

 

・誰かに狙いを定めてボールを投げようとするが思うようにコントロールが出来ない

 

・体の正面でボールを捕ることが苦手

 

など

 

 

 

支援ニーズ

 

 ・走って弾むボールをキャッチできないので他の人がキャッチしたボールを渡して欲しい

 

・速いスピードで真っ直ぐ飛んでくるボールが怖いので、なるべくゆっくり投げて欲しい

 

・当てやすいようにコートを小さくして欲しい

 

 

など

 

 

 

 

終わりに

 

いかがでしたでしょうか。

 

器械運動などはテストでかなり注目されるのでそういった部分からも苦手意識が個人的に強かったですね。

 

支援ニーズなんてひどい甘えにしか聞こえないよね?

 

部活でこんなこと言ったら怒号が飛び交うレベルです。

 

しかし体育に限っては別なはずです。

 

特に球技なんかは試合形式などで勝敗に熱くなり、へたくそな人間は時にはひどい言葉やいじめも受けることだってある。

 

勝負への情熱も大事。しかし、実力差がバラバラのチームで勝つために、楽しむために工夫することを全員で話し合うことこそ教育の場では必要なのではないでしょうか。

 

運動能力が単純に高い学生だけが評価されてはいませんか?

個人技で得点を多く決め目立っている学生だけが評価されてはいませんか?

強いチームでより多くの勝利をあげた学生だけが評価されていませんか?

 

 

へたくそでも必死に試行錯誤している学生は?

その子を見捨てず、一緒に練習したり、励ましたり、教えてあげたり、一緒に悩んであげられる学生は?

実力に応じた指導や評価方法は?

 

 

 

発達障害に限った話ではなく、今はそういった教育現場になっていることを願う世間知らずの佐山でした。

 

 

 

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