ちょっとおかしな生きかた

MENU

大人の発達障害あるある?②発達障害者が動きにくさを感じる身体の部位ランキング

おす、おら佐山。

 

今回も論文を参考にしたランキングシリーズ第2段です。

 

ADHDに限らず発達障害者は手先が不器用だったり、

 

無表情になりがちという声をよく聞きます。

 

今回は、ADHDをはじめ発達障害者が具体的に身体のどの部位に動きにくさを感じているのかを高校生以上の当事者133名にアンケート調査をしたという内容です。

 

発達障害に理解がある高校生以上の方が対象となっているので、前回よりもより大人の発達障害者にとって身近なデータとなっています。

 

またこの論文では、ADHD患者は身体的な困難という点だけを見ると、健常者よりもかなり困難を感じているというデータは出ていますが、他の発達障害者に比べるとまだ軽度な困難ということらしいです。

 

なので今回は、ADHD単体というより発達障害者全般のデータとして参考にしてください。

 

 

参考論文

発達障害者と 「身体の動きにくさ」の困難・ニーズ:

発達障害の本人調査から

 

高橋智ほか

 

·

スポンサーリンク

 

·

·

·

近年, 発達障害の当事者による手記が数多く出版され, 彼らが抱えている身体の問題について徐々に注目され始めている。その中で「身体の動きにくさ」についての記述は数多く、「ボディイメージが弱く, 自分の幅 がどこまであるか分からない」(岩永・藤家・ニキ:2008),「手先を動かす作業は圧倒的に遅い」(岩永・藤 家・ニキ:2009)など,当事者が自身の身体の動きにおいて困難を抱くことは多い。

 

本稿では, 発達障害を有する本人・当事者への調査を通して, 発達障害の本人・当事者 がどのような「身体の動きにくさ」に関する困難・ニーズを有しているのかを明らかにしていく。

 

私は、運動自体はそこそこ得意で嫌いではありませんでしたが、手先の繊細な感覚などをイメージすることが苦手なため、どちらかというと私生活で苦戦することが多いです。

 

調査対象

発達障害者当事者133名

内訳:

アスペルガー症候群39名、高機能自閉症13名、その他の広汎性発達障害52名、LD16名、ADHD20名、軽度知的障害21名、その他9名

 

冒頭に記述したとおり今回の対象は、発達障害と診断された、またはその疑いがあり、なおかつ発達障害についての認識・理解を有する高校生以上の当事者で、「身体の動きにくさ」に関する困難を振り返って回答出来る方とされています。

 

また, 東京学芸大学の学部・大学院に在学して発達障害教育関係の講義を受講している健常者の学生118名にも同様のアンケート調査を実施しています。

 

調査項目

刊行されている100冊以上の発達障害当事者の手記をほぼ全て入手・検討し、どのような身体の動きにくさがあるかの把握に努め調査項目全196項目を作成しています。

 

今回は単純に、発達障害者のチェックが多かった項目でランキング形式の紹介を行います。

 

 

 

発達障害者の身体の動かしにくい部位ランキング

 

第5位 腹部

 

お、お、お、お腹?

 

確かに私の腹踊りは無表情で有名ですけどね…

 

主にチェックされた小項目は、

 

・腹筋が弱く、腹筋運動が出来ない

 

・体幹の緊張不足で内臓下垂になり、下腹が出ている

 

など。

 

恐らくADHD以外の発達障害者が多く該当したんでしょうか。

 

 

第4位 体全体

 

あ、アバウトー!

 

・どこからどこまでが自分の身体なのかつかめない

・体がとても硬く、柔軟運動が苦手である

・身体のうごきがとてもぎこちない

・何を言われても言葉が動作に繋がらない。言葉の内容が理解できているときでも、体をどう動かしたら良いか分からない

 

など。

 

確かに咄嗟に指示を出されると、上手く反応できないことが私もよくあります。

 

体もトランセルのかたくなる状態です。

 

 

第3位 腰部 

 

・ひどい猫背である

・真っ直ぐに座れず、すぐ背もたれにもたれかかってしまう

・何かに熱中すると姿勢に注意がまわらなくなり、姿勢が崩れてしまう

・姿勢を保つために力を入れすぎ、大変な労力を使っている

 

第3位の腰部では軒並み姿勢に関する項目が上位に。

 

私も姿勢は良いとずっと思い込んでいたのですが、意識していないと妙に猫背だと指摘されます。

 

椅子にもたれかかるのは本当に共感しました。

 

姿勢に意識がいかないよう無意識に楽な体勢になってしまうのでしょうか。

 

第2位 頭部

 

・口元が緩んでいるのをよく指摘される

・びっくりしたり緊張したり恥ずかしかったりしたときも、固まるだけで感情を表に出せない

・表情が乏しく、よい表情が作れない

・眼球運動が不器用で、数行飛ばし読みしてしまうことがよくある

 

頭というよりは顔全体、特に表情に関連のある項目が多いですね。

 

私も感情はほとんど表に出せません。

 

笑顔がぎこちないとよく言われます。

 

読書も嫌いではありませんが、行が多いと飛ばし読みをしたり、同じ行を追ってしまったりということもあります。

 

第1位 上肢

 

・精密さや細かさが要求される作業が苦手である

 

・作業速度が遅く、図工や家庭科は期限までに作品を仕上げるのが一苦労だった

 

・鉛筆やお箸の使い方がおかしいと指摘される

 

・字が斜め上がりになってしまって横に真っ直ぐかけない

 

・字を決められた枠に収めることに非常に苦労する

 

・ひも結びが苦手

 

1位はやはり手指の精密さに関する項目が多いです。

 

1位なだけあってあるある過ぎて辛いぜ…

 

図工や家庭科は、誰よりも完成が遅い。

それでいて誰よりも雑で汚く、決められた手順が出来ていないなどしょっちゅうです。

 

字も上手いとは言われますが、下線がないとほぼ曲がります。

 

ちなみにランキング外のその他の項目では、左と右がよく分からないなど左右関係の項目が上位になっています。

 

自分も今通っている教習所では、バックになった途端ハンドルを左右どちらにきっていいかよく混乱します。

 

 

健常者の方でもどれも十分当てはまるランキングともいえますが、比較するとやはり偶然では片付けられない発達障害者との有意差がデータとして現れています。

 

さらに詳細を知りたい方は論文検索してみてください。

 

 

発達障害当事者が訴える支援ニーズ

 

ランキングで紹介していませんが実はこの論文では、

 

これらの「身体の動きにくさ」の困難に対して、発達障害当事者がどのように支援して欲しいかという支援ニーズの調査も実施しています。

 

最後に、チェックの多かった項目をいくつか紹介します。

 

 

・体がすぐに動かなくても、教えるのをあきらめないで欲しい

 

・動きがおかしいときはどこがどうおかしいか、細かく教えて欲しい

 

・動きについての具体的なイメージ、図や映像を見せて欲しい

 

・動きは、いったん手順を覚えてしまったらあとは流れで続けていける、体育の授業もパターン化してほしい

 

・何をすることになるか分かっていて、動きの範囲が限られると体をどのように動かすか選ぶときの緊張をずいぶん減らすことが出来る

 

・一連の動作を初心者向けに分解して1,2,3…などと教えられると上手く出来ない。特に体の動作が関連することでは、連続した流れで教えてもらうほうがわか

・動きについての具体的なイメージ、図や映像を見せて欲しい

·

・動きは、いったん手順を覚えてしまったらあとは流れで続けていける、体育の授業もパターン化してほしい

·

・何をすることになるか分かっていて、動きの範囲が限られると体をどのように動かすか選ぶときの緊張をずいぶん減らすことが出来る

·

・一連の動作を初心者向けに分解して1,2,3…などと教えられると上手く出来ない。特に体の動作が関連することでは、連続した流れで教えてもらうほうがわか りやすい

·

·

·

·

·

・体がすぐに動かなくても、教えるのをあきらめないで欲しい

·

これが恐らく、発達障害当事者の一番の心の叫びではないでしょうか。

·

健常者に理解されたいのです。

·

自分の努力だけじゃどうにもならないことが多いことを知ってもらうだけでもかまいません。

·

前回から紹介している論文などのように、発達障害者の理解や身体的・社会的な支援対策について研究や議論が今後も進展し続けるべきなのです。

·

·

そして、その考えを大前提とした上で、

·

·

·

私は健常者に理解されたいという気持ちは捨てました

·

·

·

健常者の仮面をつけて社会を生き抜く覚悟を決めているからです。

·

りやすい

 

 

 

 

 

・体がすぐに動かなくても、教えるのをあきらめないで欲しい

 

これが恐らく、発達障害当事者の一番の心の叫びではないでしょうか。

 

健常者に理解されたいのです。

 

自分の努力だけじゃどうにもならないことが多いことを知ってもらうだけでもかまいません。

 

前回から紹介している論文などのように、発達障害者の理解や身体的・社会的な支援対策について研究や議論が今後も進展し続けるべきなのです。

 

 

そして、その考えを大前提とした上で、

 

 

 

私は健常者に理解されたいという気持ちは捨てました

 

 

 

健常者の仮面をつけて社会を生き抜く覚悟を決めているからです。

 

健常者から理解されて、社会支援も充実して…

 

それって一番幸せだけど、いつになったら実現するかなんて分かりません。

 

そういう世の中になっていない事も就職して身を持って実感しました。

 

社会人になると健常者も全員必死で余裕がありません。

 

ならば、私自身が持つADHDという特性を把握し、対策し、時には活かす方法を模索しようと行動するしかありません。

 

ADHD関連の論文や著書を読み漁ったり、発達障害当事者のSNSをチェックしているのもそのためです。

 

ブログで紹介しようなんて目的は二の次です。

 

例えば今回の論文の内容でも、沢山共感出来る項目がありました。

 

 

・動きは、いったん手順を覚えてしまったらあとは流れで続けていける、体育の授業もパターン化してほしい

 

確かに私も飲み込みはとても遅いが、慣れてくると寧ろ誰よりも結果を残す事だって多いです。

 

 

・動きについての具体的なイメージ、図や映像を見せて欲しい

・一連の動作を初心者向けに分解して1,2,3…などと教えられると上手く出来ない。特に体の動作が関連することでは、連続した流れで教えてもらうほうがわかりやすい

 

 

確かにこうやって文章にされてみれば、自分が苦手だったことがより鮮明に認識できます。

 

寧ろ、誰もこうしてくれないなら、自分で文章ではなく図やイラストで解説されている資料を探したり、インプットよりもアウトプットを多めにして体で覚えたりするほうがむいているんじゃないか?

 

同じ境遇で悩み闘う人たちの声に耳を傾けると、そんな素晴らしい発見であふれています。

 

私はこれからも、そんな素晴らしい発見のために記事を更新していきたいです。

 

関連記事

大人の発達障害(ADHD)が知っておくべき就労支援制度と私の転職エージェント活用法 - ちょっとおかしな生きかた

 

大人の発達障害(ADHD)かテスト!?子供時代のADHD傾向ランキング - ちょっとおかしな生きかた

 

大人の発達障害(ADHD)が仕事でミスばかりし新卒3ヶ月で会社を辞めた話 - ちょっとおかしな生きかた

 

 

 スポンサーリンク