ちょっとおかしな生きかた

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大人の発達障害(ADHD)が仕事でミスを減らし、臨機応変に対応出来るようになった工夫や考え方。

 

おす、おら佐山。

 

今回はADHDの佐山が仕事で凡ミスを減らしたり、苦手だったマルチタスクや並行作業を克服するために、

 

実践して効果があったと思えた佐山なりの工夫や考え方について紹介します。

 

というのも最近、発信営業のコールセンターから、受電受付のサポートセンターの派遣業務に転職することになったのがきっかけで、

 

色々試行錯誤することになったため、特に同じ大人のADHDの症状で仕事のミスが減らない方々の参考になればとこの記事を作成することを決めました。

 

この記事では佐山の実践した業務上の工夫を説明し、実際に自分の今毎日行っている仕事の内容をケーススタディとして、

 

その工夫と照らし合わせながら紹介していくという記事構成になっています。

 

 

結論から言うと、まずは書いて覚えよう☆

 

 

 

転職の経緯

 

以前、大人の発達障害(ADHD)が仕事でミスばかりし新卒3ヶ月で会社を辞めた話 - ちょっとおかしな生きかたの記事でも書いたとおり、自分は新卒3ヶ月で就職した営業会社を退職しました。

 

退職の理由は、細かいミスが無くならず、周囲の目線を気にし、萎縮してストレスが重なり体調を壊したからです。ADHDと診断されるきっかけにもなりました。

 

その後はとりあえず就職した光回線の発信営業のコールセンターで、パートスタッフとして、成績がトップになったりもしたのです。

 

成功した要因は大人の発達障害(ADHD)は営業職に向いているのか。私の営業職での失敗と成功 - ちょっとおかしな生きかたなどでも考察したとおり、

 

単純でシンプルな仕事内容や、もともとの佐山の性格的長所と、仕事の環境や内容がたまたま上手くかみ合ったおかげでした。

 

しかし佐山が働いていたコールセンターが3月いっぱいで閉鎖が決まり、すぐにでも転職しなければ家賃が払えなくなる佐山は、

 

またまたとりあえずで、求人を見てちょっと楽そうだと思えた健康食品の受電業務の仕事を始めたのでした。

 

毎日数字を追うのも疲れたのです。

 

 

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しかし佐山は受電業務のコールセンターを甘く見ていたのです。

 

詳しい仕事の内容はこの後別項目で説明しますが、まー覚えることが多い!!!

 

商品知識自体は発信の時と同様、商品の価格や特徴を覚えておくくらいでいいのですが、

 

覚えなければいけないのがお客の用件ごとに変化する案内内容や、事務処理手順、システム処理手順などなど!

 

3日間の研修で目眩がした佐山でしたが、このまま普通にやっていては今までどおりミスをして転職を余儀なくするいつもの自分になってしまうと危機感を感じて、

 

まず取り組んだのが、仕事の流れや手順を紙に書いて図式化する・シンプルにするという誰でもやってそうな工夫でした。

 

 

佐山の受信業務概要

 このあと佐山の仕事を例として具体的な説明をしていくので、まずは佐山の仕事内容の簡単な概要を紹介します。

 

①商材:健康食品

 

②業務概要:健康食品の注文から、定期コースの解約、発送日・支払い方法・定期頻度・個数などの変更・その他問い合わせ対応など、サポートセンターの受電業務

 

③業務の流れ:受電し用件ごとに対応、対応後はシステム上の処理(備考欄に日付やオペレータの名前、処理した内容などのコメント入力含む)や、統計システムに統計を取るための受電結果入力、受電シートの用紙にも簡単な受電結果を記入、折り返しなどの緊急性が高い案件には帳票と呼ばれる別紙に内容を記入し社員に提出など

 

④評価のポイント:受電終了後の後処理の早さとミスの少なさなど

 

佐山の働いている企業のメインは、定期コースでの健康食品販売です。毎月1箱など届ける定期コースは単品価格より料金が安い代わりに、必ず三回以上商品を受け取らなければ解約できないという条件付きのコースとなっています。

 

また、次回発送の2日前の商品に関してはいかなる変更や解約も対象外になったりします。

 

そのため、お客様情報を検索する際には、今何回受け取っていて、次回の発送日が何日前かをしっかり把握しないと誤案内に繋がります。

 

また評価方法ですが、数字が全ての発信業務とは異なり、後処理の速さや正確さが評価対象になります。

 

誤案内は当然ですが、受電シートやコメント入力の日付や名前が抜けてるだけでもミスとしてカウントされ、全員で共有している成績表に記録されてしまいます。

 

研修3日間の主な内容は、

1日目:商材知識についてや変更・解約などの条件について

2日目:システムの使用方法や案件ごとの処理方法について

3日目:ロールプレイング・テスト

でした。

 

完全にADHDの佐山が苦手な細かい事務作業やマルチタスク満載やんけ!と研修の段階で心折れそうになりましたが、

 

このまま何もせずただ仕事を覚えようとすると絶対またミスだらけ、フリーターで仕事をする意味が無い!と自分を奮い立たせ、

 

「紙に書く」という一見当たり前の覚え方を工夫し、

 

今ではミスが少ない、後処理時間もトップクラスまで上り詰めることが出来ました。

 

ではどのように紙に書いて覚えるのかを、次項で具体的に説明していきます。

 

あくまで佐山の個人的な考え方をイメージしてもらうためにまわりくどく説明していきますが、頭で意識するだけでもだいぶ変わってくるのではと思います。

 

仕事の流れを意識する

 

ではまず、佐山の仕事を大まかに紙に書き出してみます。

 

 

 

 

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雑すぎぃ!

 

しかしこの後どんどんめんどくさくなって悪化していく佐山の雑さにも期待してください。

 

ADHDのせいADHDのせいははは。

 

まず大前提として、それぞれの業務知識や処理手順については、

 

残念ながら個々の努力で身に着けるしかありません。

 

これは健常者もADHD患者も同じと割り切ってください。

 

「後処理」とくくってある部分が1件ごとに後処理時間として評価され、

 

順不同です。

 

まず、意識しなければいけない最初のポイントは、

 

どんな仕事にも、業務の順番と流れが存在するという点です。

 

では上の画像に、仕事の順番と流れを付け足して見ましょう。

 

 

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順番に関してはさほど問題なく番号を割り振れるかと思います。

 

問題は、この業務同士を繋いでいる赤線をしっかり意識出来るかです。

 

この仕事の流れとなる線を意識したり、こなせるようになるのに必要なのは実践経験しかありません。

 

どんなに業務知識を机の上で完璧に暗記しても、慣れるまでは緊張したり焦ったりしてしまいますが、

 

それも健常者の方と同じ苦労だと割り切ってしまいましょう。

 

仕事の流れと順番を意識出来たら、次のチェックポイントとして重要なのが、

 

仕事の流れの一本化です。

 

画像のa~dがいわゆるマルチタスク・並行作業といわれるADHDの方が苦手意識を持ちやすい部分なのかなと思います。

 

この部分は絶対この手順!という正解が無いので、佐山の職場でも各々のやり方があります。

 

しかし、どんなマルチタスク・並行作業でも、

 

同時に作業するわけではないのです。

 

そこで、重要度・緊急性・効率性・失敗時の影響度など、

 

適切な基準で優先順位を設け、仕事の流れを一本化してみましょう。

 

優先順位と聞くだけで佐山も吐血しそうになりますが、落ち着きましょう。

 

 

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佐山の場合は、例えば解約の場合システム処理を忘れると、来月以降もお客様に商品が届いてしまい大クレームに繋がるのでまず一番最初にシステム処理を行います。

 

次に、帳票が必要な案件の場合、緊急性が高いため提出し忘れると後々大変なことになりかねないので必ず2番目に取り掛かります。

 

統計システムの入力は、完全に企業のためだけにやっていることなので、忘れても悪影響は少ないので3番目、最後に手書きの受電シートを記入するやり方を徹底しています。

 

後処理時間の短縮だけに焦点をあてると、もっと効率的な順番はいくつもあります。

 

しかし重要なのは、最初から効率化を最優先せずに、まずは適切な優先順位で仕事を1本の線で結び、その直線上でどう効率化を図るかを模索することでは無いでしょうか。

 

ADHD患者は確かにその場で優先順位をつけることが苦手で、焦りやパニックでミスしやすい傾向にありますが、

 

事前にゆっくり考えてつけられる優先順位に関しては、健常者と能力的に遜色が無いはずです。

 

また、仕事の流れを一本化し自分のやり方を確立することで、

 

仕事のムラがなくなり、業務の単純化・やり漏れも防止できます。

 

仕事の取り組み方にムラがなくなれば、気分や精神状態に左右されにくい業務態勢が確立されるので、ADHD患者にとってはとても重要なことですね。

 

あの超一流の野球選手であるイチロー選手も、

 

昼食は毎日奥さんが作ったカレーを食べ、自分で決めた時間に自分で決めた練習内容を必ず毎日こなし、感触が残るため他の選手の道具には一切触らず、自分が1番打者の時は、8番打者に打順がまわるとバッティンググローブをつけ始め、バットを太ももにこすりつけ、打席ではお決まりのバットを立てるあの仕草を必ず行います。

 

他にも彼の中で細かいルーティーンが沢山あり本人曰く、自分の中で確立したルーティーンを徹底してこなすことで、いかなるときにも常に平常心で取り組めるのだそうです。

 

イレギュラーな仕事でも臨機応変に!

 

仕事の一本化が徹底できると、イレギュラなー仕事にも臨機対応しやすくなります。

 

まず今までのように、何となく仕事を感覚でこなしている場合、下記のようなイメージに佐山は陥っていました。

 

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上の画像のようにあれ、いつもどの仕事から取り組んでいたっけ、いつやればいいんだろとパニックになりやすかったのですが、

 

 

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自分の仕事の取り組み方にムラをなくした結果、ここらへんかなと大体の目安をすぐにイメージできるようになりました。

 

もちろんいくら仕事の一本化を徹底していても、急にイレギュラーな業務が入ってくると焦ってしまうこともありますが、

 

これらを普段から意識しているのとしていないのとでは、

 

精神的余裕が大きく違ってくるのを実感できました。

 

応用編?ミスを減らすもうひと工夫!

 

ここまでの工夫で、佐山はだいぶ仕事のイージーミスが減りましたが、

 

さらにミスを減らせたもうひと工夫を紹介します。

 

それは、先ほどの仕事の流れの一本化の際に、

 

「確認」の工程を追加するということです。

 

 

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え、これだけ?と思うかも知れませんが、

 

とても重要です。

 

ポイントとしては、

 

ミスしやすい点や絶対ミスできない点を「確認」する

自主的にではなく、業務工程の1つという認識を持ち、例えその時ミスしなくても、この工程を忘れたとしたらそれはミスである!くらいの気持ちを持つ

したがって気分やムラのある「確認」は無意味!と考える

 

です。

 

このポイントをさらにイメージしやすくしてもらうため、

 

佐山の解約処理単体の例をあげてみます。

 

 

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まずこれが通常の場合です。

 

ここに確認の工程を追加するのですが、先ほどより少し細かく追加していきます。

 

 

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この例の場合、最初の方で説明したように、まずお客様が解約の対象かを正確に判断し案内することが大前提になります。

 

なので、受け取り回数を確認・次回発送日の確認という目視の確認作業もしっかり紙に書き出して、工程の1つとして認識します。

 

他にも入力したコメントの日付と名前の確認という工程も佐山は取り入れています。

 

こうすることで、慣れてくると、周囲の人から見ると確認作業してないのに一度の作業でミスが少ないという評価が得られるほどミスが減ったのです。

 

 

 

まとめ

 

・仕事の流れを適切な優先順位で一本化を確立

・仕事の取り組み方にムラを作らないことで、気分や精神状況に左右されにくい態勢が体に叩き込まれる

・確認作業は立派な工程の1つという認識で、目視確認など普段何となく行えていることでもしっかり紙に書き出す

 

最初は紙にいちいち書くなんてめんどくさいと思うかもしれませんが、

 

一度体に叩き込まれると、確認作業も含めてムラなくこなせるようになり、かなり佐山は仕事のミスが減りました。

 

そして重要なのは、研修期間などなるべく早い段階でこれらの工夫を取り入れることです。

 

慣れた仕事のやり方が出来てしまっていると、焦ったりした際どうしても慣れているやり方に走ってしまう可能性が高くなります。

 

仕事でミスがなかなか減らない方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

追伸:皆さんの暖かいコメントやアクセス数にいつも励まされています。のろまな更新ペースですが、これからもよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

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